ペットショップ店員の本音を言うと、インコを販売する立場として「この方には販売を躊躇してしまう…」という経験が少なくないそうです。その理由は、インコの幸せな未来を真剣に考えているからこそ。
必要な用品を予算の都合で購入しない、プレゼント用にインコを選ぶ、そもそもインコに無関心…。こうしたお客様との出会いは、販売員として複雑な思いを抱えてしまう瞬間です。インコは命ある生き物。お迎え後の生活環境や、家族の理解、そして何より長期的な愛情と責任が必要不可欠だからです。
この記事では、10年間ペットショップでインコの販売に携わってきた元ショップ店員の経験から、販売員が感じる不安や懸念、そしてその理由について紹介します。
必要な初期費用や準備に対する店員の考え
インコをプレゼントにすることの問題点
理想的なインコとの出会い方とは
これらの本音は、決してお客様を批判するためではありません。インコたちの幸せな未来のために、購入を検討されている方に知っておいていただきたい重要なポイントです。インコとの素敵な出会いのために、販売員の視点から見た注意点を解説します。
ペットショップ店員の本音!こんなお客にはインコを売りたくない
元ペットショップ店員の寄稿
ペットショップにはインコを購入するために多くのお客さんが来店されますが、中には「この人にはインコを売りたくないな」と感じる人がいます。
第1位:インコ飼育に必要なものを買ってくれないお客さん
インコ飼育には必要な用品を揃えるのにお金がかかりますが
…と思っているお客さんも多く、いざ飼うインコが決まって飼育用品のご案内を始めると
…と断られることもよくあります。
特にインコのヒナをお迎えする場合は保温ヒーターは必須アイテムですが、値段が高いために予算の都合で断られてしまうことが多くあります。
…との不安もよぎりますが、なすすべはありません。
第2位:インコを誕生日プレゼントにするお客さん
意外と多いのが、友達へのプレゼントとしてインコを買っていくお客さんです。
私はペットショップで働くまで「動物をプレゼントにする」発想がありませんでした。
練習にちょうどいい動物なんていませんよね(-ω-;)練習になるのは飼育書をよく読んでシュミレーションしたり他の方のペットに触れさせていただいたりでしょうか 飼った事が無い方は知識が無いだけなので悪気は無いのでしょうね…
— まったくモー助 (@mmousuke) December 11, 2016
子どもへのプレゼントとして、自分も一緒にお世話をする前提で親御さんが買うのならわかるのですが
…というお客さんには売りたくないです。
インコの売買契約をするときは飼育方法や注意点をお伝えしたうえで、なにか不安に思う点はないか?を尋ね、安心して飼育が始められるように説明します。
しかしインコをプレゼントとして買いに来るお客さんは、新しい飼い主(友達)一緒に来店していません。とても不安に感じます。
初めまして。今まで何度か、飼いきれなくて放棄されてた子を引き取りました。文鳥やセキセイだと生体価格が安いから、贈り先の都合を聞かないままサプライズプレゼントに買う人もいるんですよね。これ冊子にして、鳥のいるペットショップで配布してほしいくらいです。
— 綾るりのはね (@ayatakainko1028) December 8, 2016
第3位:そもそもインコに無関心で意味不明なお客さん
ほとんどのお客さんはインコを飼うとき、色や見た目だけでなく、その子がどんな性格なのかなど、数羽いるインコたちを見比べて時間をかけて慎重に1羽を選びます。
しかし中にはこれから迎えるインコに無関心なお客さんもいます。
私が接客したた中でいちばん驚いたのは
…と声をかけられたことです。
正直なところ、こういうお客さんがインコに愛情を持ってお世話してくれるのか?疑問であり、不安です。
第4位:インコを飼うことを家族に反対されているお客さん
インコ飼育に反対している家族がいるのにインコを買いにくるお客さんも一定数います。
インコが餌を蒔き散らして周囲を汚したり、放鳥すれば糞をして部屋を汚すことも。
インコ飼育に反対する人が、これらの問題を受け入れてくれるのか?おそらくこれは喧嘩の火種となるでしょう。
第5位:人の話を聞かない・聞こうともしないお客さん
インコを飼うつもりで来店しているお客さんには、インコの飼い方を知らない人がほとんどです。
それでも契約時にしっかり説明を聞いて、飼育方法を理解してくれなら良いですが、話を聞いてくれない人も中にはいます。
それでもスタッフは最低限必要なことはお客さんに必ず伝えていますが、その後に問題が発生したときに
…とクレームをつけられて困ることもあります。
いずれのケースにしても、ご縁があってお迎えしたペットは必ず最期まで責任をもってお世話してほしいです。
ペットショップ店員がインコ販売で感じる不安と理想的な出会い方【総括】
必要な用品を予算の都合で購入しない客への不安
インコへの無関心は販売を躊躇う大きな理由
家族の反対を押し切っての購入はトラブルの元
説明をしっかり聞かない客との後々のトラブル
初期費用は1〜2万円程度の準備が必要
保温ヒーターなど必須アイテムの重要性
インコの性格や特徴を理解することの大切さ
サプライズプレゼントでの購入は避けるべき
飼育環境の整備と家族の理解が不可欠
長期的な愛情と責任を持った飼育の必要性
インコの特性や習性への理解と受容
インコとの出会いは、長い付き合いの始まりです。インコとの素敵な時間を過ごせる環境を整えてから、お迎えを検討してみてはいかがでしょうか。