特に「おひとりさまで墓じまいを検討している」人に参考になる体験談を紹介します。この体験談は、費用や手続きの煩雑さ、直面した予期せぬ問題など、墓じまいにまつわる現実を赤裸々に語っています。
・永代供養墓への移行を決断した理由
・墓じまいの手続き中に直面した予期せぬ問題
・実際の体験から得た教訓と感想
ここでは、墓じまいにかかった具体的な費用や手続きの詳細、そしてその過程で直面した問題や解決策について詳しく述べられています。特に、永代供養墓への移行を決断した背景や、その後の心境の変化についても触れられています。
同じ思いや不安を抱いている人は少なくないはずです。ぜひ、最後までお読みください。
墓じまい費用70万円の内訳
墓石の解体と撤去には専門的な技術と重機が必要です。1㎡あたり約10万円の費用がかかり、立地条件や墓石の大きさによって費用が変動します。
魂抜きの僧侶手配費用： 約5万円
墓石を撤去する前に、魂抜きの儀式を行うために僧侶を呼びました。これは必須ではありませんが、工事に携わる人々の精神的な安心のために行いました。
遺骨の取り出しと移動費用： 約10万円
墓石の撤去後、遺骨を取り出し、新しい納骨先に移動するための費用です。遺骨の取り扱いには慎重さが求められ、専門業者に依頼することが一般的です。
墓地の更地化費用： 約10万円
墓石を撤去した後、墓地を更地に戻すための費用です。これには土壌の整備や清掃が含まれます。
雑費（書類手続き、交通費など）: 約5万円
改葬許可証の申請やその他の行政手続き、墓地への移動にかかる交通費などの雑費です。これらの手続きは時間と労力を要します。
4つの予期せぬトラブル発生
墓じまいには多額の費用がかかります。私の場合は、予算を50万円程度に考えていましたが、最小的に総額で70万円に達しました。墓石の撤去費用は1㎡あたり約10万円（当時）で、立地条件によってはさらに高額になることもあるようです。
書類手続きの煩雑さ
墓じまいには多くの書類手続きが伴います。役所に提出する書類や霊園の管理事務所とのやり取りなど、時間と労力を要する手続きが多く、特に行政の霊園では手間がかかります。
予期せぬ骨壷の発見
墓じまいの際、予定されていた骨壷の数と実際の数が一致しないというトラブルが発生。書類には記載されていなかった骨壷が1つ多く見つかり、その対応に困惑しましたが、霊園管理人の機転に助けられました。
永代供養墓の確保の難しさ
使っていた霊園では永代供養墓の設置予定がなく、他の霊園を探す必要がありました。最終的には、少し離れた場所にある永代供養墓を見つけることができましたが、タイミングが重要でした。
これらのトラブルを乗り越えるためには、事前の十分な準備と関係者との連携が不可欠です。また、専門家の助言を受けることで、スムーズに進めることができます。墓じまいを計画している方は、これらの点に注意して進めることをお勧めします。
跡継ぎがいないお墓問題の決断！60代おひとりさまの墓じまいのリアル
私は未婚のおひとりさま（60代女性）で、兄弟がいない一人っ子です。両親は鬼籍に入り、跡を継ぐ人もいません。
そもそも両親共に実家を離れた身だったので、本家の墓を継ぐ選択肢はありませんでした。ところが、まだ両親とも存命の1970年代に、母方の親族からお墓の引継ぎを打診されたのです。
つまり、墓地自体を丸ごと譲るので、その代わり今後はあなたたちが一緒に管理と供養してほしい…とのことでした。
1970年代は墓地が払底していました。当時、自分たちの墓の用意を両親共に考えていましたから、この話は渡りに船。ありがたく申し出を承諾したのでした。
その霊園は自治体のものなので管理費があまりかからず 立地条件もよく、両親はとても喜んでいたと記憶しています。
特にその頃すでに癌で闘病した父は、最期に自分が入る場所を決めておきたかったようです。墓地を引き継いだ後、立派な墓石で自分の墓を建立していました。
そこには場所を提供した母の大叔母の墓も並立しており、これまでずっといっしょに供養していたのです。ほどなく父が亡くなり、それから40年後に母もそこに入って、共に眠りについていました。
加齢とともに体力が年々きつくなる！お墓の管理問題に頭を悩まし…
そこに残されたのは私ひとりですから、その後の墓参りも管理もすべてひとりでやってきました。しかし、年々それがきつくなってきました。
私は年齢にしては活動的な方ではあったのですが、墓所が駅からいささか離れた場所にあることがまずネックでした。到着までにかなり体力を削がれるのです。
自治体の墓地なので管理側の掃除は側道くらいしかされていませんでした。それで特に秋のお彼岸は個人で掃除するのですが、それだけでも大変でした。
掃除だけでなく、そもそもそこまで掃除道具を持っていくのも体力的にきつくなってきていることを感じ始めていました。
跡継ぎのないおひとりさまが墓守りなら…やはり墓じまいすべき！？
そしてある日ふと考えました。
私の跡には誰もいない。母の親族の叔父や叔母とはそれなりに付き合いがあるけれど、皆かなりの高齢。従兄弟もいるが、年々付き合いも少なくなっていく一方。そうなると…
ちょうどそんな折、霊園担当の石屋さんから、こんな話を聞いたのです。
そう思い立ち、私は墓じまいを真剣に考え始めたのでした。
墓守り不在…永代供養墓に改葬するなら今でしょ！
実は墓じまいは、この話を聞くずっと以前から少し考えていたのです。
そう考えてもすぐにそれを行動に移さなかったのは、私たちの霊園に永代供養墓がなかったからです。
だいぶ以前に霊園事務所で話を聞いてみたことがあったのですが、
…との情報を得ることができました。
そう思った私は、墓じまいから墓の移動までを念頭において、再度 管理事務所で永代供養墓について尋ねてみました。
そう思った私は、すぐに事務上の手続きを開始しました。
霊園担当の石屋さんも参加して墓じまいの見積もり一式を出してくれたのですが、ここで第一の難関…墓じまいの費用問題に直面することになりました。
墓じまい総費用は70万円！魂抜きもきちんとやることにした
移動先の永代供養墓には、費用がほとんどかからないありがたさがありましたが、墓じまいするまでには相応の費用がかかります。
墓石を撤去して 収められていた骨壷を取り出して 更地に戻す…墓を仕舞う費用です。さらに石屋さんからはこうも言われていたのです。
魂抜きは必須ではなく任意なのですが、これには私も「もっともなことだ！」と思い、魂抜きの僧侶を呼んでもらう手配もしました。
ここまでの費用は見積もりによると70万円となりましたが、実際の後日請求も見積もりのとおりでした。
墓石の撤去費用は1㎡あたりおおむね10万円ですが、墓じまいにかかる費用は場所や立地条件により異なります。撤去する重機が入るのが困難な山の中などでは、人件費がかさむので高く見積もられます。
檀家になっているお宅では、墓じまいで檀家をやめる場合には離檀料もかかります。離檀料はいつものお布施の3～5倍程度が相場であるとのこと。
これらも踏まえると、墓じまい費用がかなり高額になることを覚悟する必要があるでしょう。
墓じまいの相談の合間を縫って、私は役所に行きました。移転やその霊園の使用をやめる旨の書類など、多々提出する書類があったからです。
こういう手間は行政の霊園だったので、仕方ないですね。それにしてもこの石屋さんがとてもいい人で、私のこうした役所巡りにも延々と付き合ってくれたのです。
最後の最後で思いもしなかった墓じまいトラブルが浮上して…
ようやく準備も整い、墓じまいして、身内の骨壷を永代供養墓に移動させる日がやってきました。僧侶のお経をBGMに墓石が撤去されて、そこに収められていた骨壷が取り出されました。
しかしここで関係者一同が思わず顔を見合わせました。
霊園の関係書類によると、納骨されていたのは大叔母の家族一同と、私の両親の骨壷だけのはずでした。しかし数えてみると…1つ骨壷が多かったのです。
とっさにそう思いついた私はその場でその旨を話したのですが…現実問題として骨壺の数が書類と異なることをどうしたらいいのか。なぜそれが書類に記載されていなかったのかすらわかりません。
その場には霊園の管理人と石屋さんが立ち会っていました。私を含めて3人で「これはどうしたものか…」と顔を見合わせてしまいました。
お役所仕事だから…これでまた…あれやこれやと面倒な書類手続きのやり直しか…
霊園管理人は行政側の人なので融通なんて利かないのではないか！？そう考えた途端にげんなり…。
ところが意外にも霊園管理人は、
そう言って、書類をそのまま通してくれたのです。
これが本当はいけないことなのかどうなのかは分かりませんが…そのおかげで予定通りに遺骨の永代供養墓への移動がそのまま完了したのです。霊園管理人にも石屋さんにも、今でも本当に感謝でいっぱいです。
その後も親族が一人減り、二人減り…私も年々体力の衰えを感じるようになりましたが、あの時お金をかけて墓じまいをしたこと、そして後顧の憂いがなくなったことが本当に良かったと、しみじみ思っています。
60代おひとりさまの墓じまいのリアル：まとめ
跡継ぎがいないお墓問題は、多くの人々にとって大きな悩みの一つです。60代のおひとりさまである私も、将来に対する不安が常につきまとっていました。そこで墓じまいを真剣に考えました。
墓じまいへのはじめの一歩は、かかる費用の具体的な数字を知ることです。私の場合、総額70万円ほどかかりました。
– 魂抜きの僧侶手配費用：約5万円
– 遺骨の取り出しと移動費用：約10万円
– 墓地の更地化費用：約10万円
– 書類手続きや交通費などの雑費：約5万円
墓じまいでは、手続きの煩雑さや予期せぬトラブルも発生しました。特に、予定されていた骨壷の数と実際の数が一致しなかったことには驚きました。しかし、霊園の管理人と石屋さんの助けで、なんとか解決することができました。
墓じまいを決断したことで、私は多くの悩みから解放されました。読者の皆さんも、同じような状況に直面しているなら、ぜひ専門家の助言を受けながら、計画を進めてみてください。事前の準備と関係者との連携がスムーズな進行を助けてくれます。
